要請

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「そう。でもあそこは何と言うか……凄い所だった。何しろ『愛国者達』が雇った傭兵の中でも実力トップレベルの兵士が付いてるからね。敵兵20人に囲まれたときは焦ったなぁ。右腕一本で済んだのは奇跡だろうね」 「そんなに…」   雷電は少年の右腕…正確には『右腕のあった場所』を見つめた。   「…その"極秘地下プロジェクト"ってのは一体……」   雷電が聞こうとした瞬間、看護師が雷電の肩に手を置いた。   「すみません。彼はそろそろ…」 「あ、ああ…」   雷電は少年を見た。確かに、彼の傷は未だ完全には癒えていないようだった。   「この子の身体は……元に戻るのか?」   雷電が看護師に訊くと、看護師は黙って首を横に振った。
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