要請

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雷電は受話器を置くと、病室に戻った。ベンチに少年の姿はなかった。       翌日、オタコンから連絡があった。   「ジャック、マッドナー博士の居場所がわかったよ」 「本当か?」 「うん。今はニューヨークの科学研究所に出張してるみたいだね」 「そうか。ありがとう」   オタコンは調べ物をさせたらピカ一だな。雷電は頼もしく思った。   「ジャックはいつ退院?」 「あと1週間くらいだそうだ」 「そう……良かったら、僕がマッドナー博士と話してくるよ」 「いいのか?」 「もちろん。ジャックのその体じゃまだあんまり出歩かない方がいいだろ?それにマッドナー博士って、一度会ってみたかったんだ」   そっちが本音か。雷電は苦笑した。   「じゃあ、頼むよ」
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