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「あんたで良かったわ!!」
世界が終焉を迎えようとした時、女が黒い刀身の剣をもって十字架と薔薇のモチーフがある珠を砕いた。
その瞬間だった。
2つの世界の世界のリンクは、何事も無かったかのように切れた。
扉が閉ざされ、世界は平和を取り戻す。
「すまない……お前に辛い思いをさせる……」
「良いって……」
女は自らの手で砕いた欠片を抱きしめるように抱え込むと、小さくしゃがみこんだ。
「……ごめん。そばにいれなくて」
ぽつりと漏らされた言葉が重すぎて、彼女は立ちすくんだ。
「ごめん……」
女が泣いているのかはわからなかったが、彼女が経験したことのないような喪失感を感じているのは確かだった。
彼女は何もいえずにその場に立ち尽くしていた。
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