煙草ノ煙ハ語リダス

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伊達は紅茶の熱さにむせこんでしまった。 その様子を見て涼子は笑いながら言った。 「紅茶って何だか分かる?」 「この紅茶…?あぁ、西洋から伝わったお茶。 綺麗な澄んだ色が印象付ける、この『ミラージュ』でも人気のメニューって言ってたよね」 伊達が考えながら答えると涼子は笑って言った。 「よく覚えてるけど、そんな、つまらない答え期待してたんじゃないよ」 ふぅっ…と溜め息を漏らすと涼子はこう言った。 「紅茶って何色だと思う?」 伊達は答えた。 「名前にもついているんだから紅(クレナイ)かな…」 涼子が言った。 「紅茶はね…」
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