24人が本棚に入れています
本棚に追加
あの夏の日の出来事が本当のことだったのか。
そんなことなんて次第に私の記憶の片隅に追いやられて行った。
あの事故から何度かの年を重ね、また夏がやって来た。
徐々に自然が減っていく。
森林伐採。温暖化。砂漠化。
様々な環境問題が叫ばれる。自然保護を訴える世界中のお偉いさん方。
しかし状況は改善される様子もない。
海の向こうでは絶えず戦争が起こっている。
私には別世界の絵空事のようにしか感じられない。
幼い頃に転んで膝を擦りむいた痛みのほうがよほどリアルだった。
その傷をえぐられているような気がしなくもない。
最初のコメントを投稿しよう!