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成長期で180を到達してしまった身長と細くて長い手足。
色素の薄い髪と瞳。
儚げで、綺麗。そう思うのは雪のように白い肌のせいかな、
人形のように長い睫毛に彩られた優しい瞳のせいなのかな。
私は自分の腰まで伸びる髪へと視線を落とした。
色素の薄い彼の髪とは正反対な墨汁のように真っ黒な髪。
そして髪と同じ色をした瞳。
全然、本当に全然似ていないなぁ、と今さらながら思う。
入学式ざわつく会場内で一際目立つ海をみながら私はひっそりため息をこぼした。
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