双子

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視線を感じたのか、こちらへ顔を向けた海が柔らかな笑みをうかべる。 その天使のように綺麗な笑顔を見て周りの女子達が頬を赤らめ、入学式の会場が小さくざわついた。 そのざわつきは私の胃をよりいっそう重く、ぐるぐるとした気持ち悪さへと誘う。 海はいったい私をどうしたいのー どこまで支配すればきがすむの 『ねぇ、あの人知り合い?』 ふと後ろから肩をたたかれ、嫌悪感の中振り向けば茶髪で派手な感じの女の子が笑顔で問いかけてきた。 私はまた、か。と苛立ちながらも小さく頷く。 『まじでー!?めっちゃカッコイイじゃん!もしかして彼氏ー?』 張り上げた彼女の声に女子は耳をそばだてて、教師は顔をしかめた。
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