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『…違います』
はっきりと否定をして前を向きなおした私はムカムカと嫌な感覚がする胃をさすり、入学式が一秒でも早く終わることを願った。
海が私に異常なまでに執着するのは、ちょっとしたことですぐ体調を崩したり、泣いたりする弱すぎる私が原因なのかもしれない。
突き放して、拒絶して、
それなのに最後は彼に頼るしかなくて。
駄目だ、駄目。
強くならなきゃ、強く。
気持ち悪さに負けそうになりながらも私はグッと胸をはった。
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