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『気にしないで!どうせすぐまた会えるし。』
と意味深な言葉を残し彼は去って行った。
同じ学校なのだから確かにまた会うこともあるだろう、そうボンヤリ考える私に突き刺さるような視線が向けられる。
『ずいぶん、親しそうだね。』
『…言い掛かりつけないで。今日会ったばかりの人よ。』
ムカムカと胸の奥が変な気分。
もう、うんざり。
『ふーん、確かにそうみたいだけど。ああゆう、無神経で馬鹿な奴は遠慮なしだからね。』
『なにそれ。』
舐めるような海の視線。ググっと距離を縮め、ギシリと海が手をついたベットが軋む。まるで獲物を追い詰めるように彼が近づく。
『心配だよ。琉伊ってほら、押しに弱いでしょ』
宝石のように綺麗な彼の瞳は私だけを写してる。
怖い、
捕まってしまいそう。
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