始まりの日

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「またね~。」 いつもと同じ別れ際の言葉。 「また明日。」 いつもと同じ返事。 平凡が一番。 そんな事を思う私はまだ高校2年生、蘭。 この考え方は変かもしれない。 でも、平凡が良い。 「あれ…?」 自宅の前には黒塗りのベンツ。 おかしい…。 有り得ない…。黒塗りのベンツなんて知り合いなんて居ないはず。 中に入れば分かるかも…。 「ただいま~。」 リビングの椅子には男が1人。向かいには両親が座っている。 「…どうしたの?」 深刻な顔をしている両親に私は話しかける。 すると、男が振り返る。 意外と格好いい。 そんな事を思っていると男が口を開いた。
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