始まりの日

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「はい。…でも。」 「でも?」 「ゴミを掃除させて下さい。」 ワケが分からない。 これが私? 頭の中には目の前の両親がただのゴミにしか見えない。 「良いですよ。」 ゴミを掃除する=消す。 私の中でやり方が決まった。 「空木さん、持っている銃…貸して下さい。」 私は手を出しながら空木さんに言う。 どうして分かったのか分からない。 ただ…、“ある・持っている”それだけは分かった。 「良く分かりましたね。弾は6発、サイレントですよ。」 空木はポケットから銃を取り出し、蘭の出した手に置く。 「私は見させてもらいますよ。」 「別にいい…。」 私の頭には ゴミを掃除する=消し去る。 それしか無い。 「蘭!?」 私の手にある銃に気付いて両親(以下ゴミ)は驚く。 「ゴミを掃除するだけだ。」 何故か嬉しいような、楽しいような感覚。 「逝け。」 ゴミに向けて撃つ。 撃ったのは母親だった物。 眉間に穴が空いている。倒れた所からジワジワと広がる赤い液体。 鉄の匂いと火薬の匂い。 本来なら嫌な臭いのハズなのに今は良い匂い。 おかしい…。 でも、楽しい! 「次はお前だ。」 私はゆっくりと残りのゴミに銃口を向ける。
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