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  プルルルルル.... 私は携帯を取り出し電話をかける… 『はい…もしもし』 携帯から少し怯えた声が聞こえる… 「…蓮?」 『お嬢! どうなさったんですか!?』 驚き慌てた声… 「あれ…私…声震えちゃってる…?」 『お嬢!』 「お嬢って呼ぶなぁ…」 私の目から涙がこぼれ落ちた… 『キサキ? どうした?』 蓮の声が急に優しくなる… 「わかんない…」 『今すぐ行く! どこにいるんだ?』 「◇◇駅の前…」 『わかった! 待ってろよ!』 それだけ言うと電話が切れた… 蓮は高校生の時にウチに来た… 全く私達の職業とは関係の無い一般人だった… 私の家… 川野組と敵対していた組の金融会社にお金を借りていたらしい… 返済期間はまだあったのにも関わらず… その組に乗り込まれ… 父親が殺された… そこにちょうどうちのじい様と親父が通りかかって… 血まみれの蓮と刺した組員を連れて来た… 父子家庭で親切が居なかった蓮をウチで預かったらしい… 私はまだ4歳だったから… 急にお兄ちゃんみたいな存在が出来て嬉しかったな… 最初はふさぎ込んでた蓮だけど… 日に日に落ち着いてきて… 私の相談相手になってくれた… 本当のお兄ちゃんみたいな存在… 「キサキー!!」 電話が切れて10分くらい経った頃… 蓮の声が聞こえた… 「蓮…?」 汗だくで肩を上下さす蓮の姿… 「キサキ…大丈夫か?」 私に駆け寄り抱きしめてくれる… 「蓮~…」 私は蓮に抱き着き泣く… 「よしよし…」 優しく頭を撫でる蓮… 「キサキッ!」 蓮の向こうから私を呼ぶ声… この声はタカだ… .
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