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田口はスロットルを一気にMAXに叩き込む。
敵艦との距離がぐんぐん縮まっていく。
正面モニターに敵艦との相対距離が表示される。
残り7マイル
6マイル
5.5マイル
5マイル
その時、艦橋のドアが開き、男が現れた。岸川だ。
「待て!」彼は叫んだ。
田口は驚いた。なぜ彼がここに?脱出したのでは・・・?
「何故ここにいるの?」
4マイル
「・・・あなたを置いたまま逃げることは出来なかった。」
「では、何故?」
「敵に一矢報いてやろうと思って・・・」
「・・・そう」
3.5マイル
「もう時間が有りませんよ?」
「自動攻撃のまま敵艦に突っ込むことにしたわ。」
「自動攻撃?当てにならない。それに何故体当たりするんです?無駄に死ぬ必要はない。」
「ではどうする?」
「手動でプラズマ砲を打ち込みます。そうすれば生き残れる確率もある。」
「自信は?」
「勿論。」
3マイル
「今すぐ準備して」
「了解」
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