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笑ったり泣いたりする苑衣を、取りあえず寝かせる事になり、綱と金時・季武が部屋に戻る。
そこにはあせあせとしている神将が一人いた。
天女かと見紛う姿に、何故だか溜め息が漏れる。
「天一。止めろよ」
『申し訳ございません』
茵を用意してくれたのは、有り難いし、今回十二神将は悪くない。
綱は寝てしまった苑衣を茵に横たえる。
「けど、残ってたって言っても、一寸だけだぞ?」
「……まさか。かなり酒に弱いとか」
「弱かろうが強かろうが酒を飲ますな」
酒も安くない。
「まぁまぁ。今夜はぱぁっと宴だっ!」
「また突拍子も無い事を!」
「金時、殿と貞光を呼んで来い!」
「ここでやるのか!?」
「すぐに!!」
勝手知ったる我が家の如く振る舞う同胞に、綱は額を押さえた。
こうなっては止められない。
徳芳達に何て言われるか。
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