少年、推参

5/7
前へ
/227ページ
次へ
南side そして地屋さんに便乗して普段温和しい水木さんもゆっくり立ち上がったわ。 「……私も……気になる。」 水木さんが積極的なのが珍しいのかみんな見ている水木さんの席の後ろの男子は頑張ってスカートを捲ろうとしているけど………… 「いだぁ!!」 金髪が無造作に伸びた男子生徒の頭にブーメランがあたった。 「何してんだ睦月。」 どうやら先生のブーメランみたいね。 所持している理由は不明だけど………… 「すんまへん!」 クラスメート達から冷ややかな目で見られる男子生徒は苦笑い。 そして水木さんの話題が誰もしなくなり妙な沈黙になった。 この状況下で真っ先に喋り出したのはあたしだった。 「先生、結局転校生って性別どっちなんですか?」 「雀ちゃんも知っりたぁい♪」 あたしのセリフには雀が便乗する。 何故このクラスは誰かが喋ると必ず便乗する人がいるかは不明だわ。 まあ、画期的なクラスだと思って欲しいわね。
/227ページ

最初のコメントを投稿しよう!

828人が本棚に入れています
本棚に追加