少年、推参

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空side ガラガラと言うドアの滑る音と同時に俺はゆっくり入った。 黒い瞳は真っ直ぐ前を見て綺麗な顔はただ前を見ていた。 女子達はキャーキャーと黄色い歓声がする。 ……煩いなぁ 俺は横目にクラスメート達を見る。 男子が時々、挑発的な行動をとっていることが何よりもショックだった。 初日で嫌われたのか? こりゃあ、友達できないかもな。 そしてチョークの音がする。 おそらく先生が俺の名前を書いているのだろう。 「ん~と、まあこんな感じかな? 転校生、自己紹介してみれよ。」 と言いながら先生は俺にブーメランの先を向ける。 「わかりました。」 そして俺はクラスメート達の方を向き自己紹介し始めた。 「星野空【ホシノ ソラ】です。 元々は近くの香澄にいましたが事情があって灘風に転校しました。 皆さんよろしくお願いします。」 そして俺達の物語が始まる。 それが運命(さだめ)だから…………
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