つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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そんな時、一人のカメラマンと出会った。 業界では、有名なカメラマンだった。 名前は、青山 リク。 お父さんも有名なカメラマンで、いろんな賞を受賞しているらしい。 そんな、有名なカメラマンが私を撮りたいと言ってくれたのだ。 事務所の社長も大喜びで、うまくいけば世界的に有名な化粧品会社の“ケイ”の専属モデルになれるかもってはしゃいでた。 どうして専属モデルになれるかもしれないかというと、“ケイ”が青山サンの事務所にしか撮影を依頼しないから。 あわよくば…ってこと。 撮影当日… 『いくら有名なカメラマンが私を撮りたいと言っても、きっと私を撮影したら否定するに決まってる』と、心の中でそう思っていた。 「ライカちゃん、そんなにこの世界がつまらない?」 彼が、ファインダーを覗いて発した最初の言葉がそれだった。 「どうして…」 思わず呟いてしまった。 .
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