18753人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな時、一人のカメラマンと出会った。
業界では、有名なカメラマンだった。
名前は、青山 リク。
お父さんも有名なカメラマンで、いろんな賞を受賞しているらしい。
そんな、有名なカメラマンが私を撮りたいと言ってくれたのだ。
事務所の社長も大喜びで、うまくいけば世界的に有名な化粧品会社の“ケイ”の専属モデルになれるかもってはしゃいでた。
どうして専属モデルになれるかもしれないかというと、“ケイ”が青山サンの事務所にしか撮影を依頼しないから。
あわよくば…ってこと。
撮影当日…
『いくら有名なカメラマンが私を撮りたいと言っても、きっと私を撮影したら否定するに決まってる』と、心の中でそう思っていた。
「ライカちゃん、そんなにこの世界がつまらない?」
彼が、ファインダーを覗いて発した最初の言葉がそれだった。
「どうして…」
思わず呟いてしまった。
.
最初のコメントを投稿しよう!