つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「やっぱりね。少し、俺と話をしようか。ライカちゃんが思ってること俺に話してみてよ。」 撮影中にも関わらず、私は青山サンに思いをぶつけた。 「うん、わかった。ライカちゃん、モデルになった最初の頃を思い出してみて。楽しかったんじゃない?」 「楽しかった…です…」 「ほら、さっきより表情が全然違う。凄くいい。ライカちゃんの表情を悪くしていたのは、周りの大人達だよ。今までずっとライカちゃんを撮っていたカメラマンと事務所の人達。ライカちゃんの良さをちっともわかっていない。」 青山サンは、私と話ながらカメラのシャッターを押し続けた。 撮影が終わる頃には、撮影をしていたことさえ忘れて夢中で話していた。 「ライカちゃん、今日の表情は凄く良かったよ。これからは、もっと力抜いて気楽にいこうね。」 「はい…」 その日に撮影した写真は、今までの写真と比べ物にならないくらい素晴らしい出来だった。 本当に、これが私なのか… 何度もそう思った。 .
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