つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「青山サンは、今の状態で満足なんですか?」 「満足だよ。奪っちゃおうとか考えた時もあったけど…やめたんだ。俺、彼女の笑顔が大好きだから。無理矢理奪って彼女から笑顔が消えたら、元も子もないからね。」 「これからも、ずっと彼女のことを想い続けるんですか?」 「今のところは、ね。俺が、彼女以上に惹かれるような女の子が現れたら別だけど。」 …………。 なぜだかわからないけど… いくら私が年齢を重ねても、青山サンが私を女として見てくれることはないと思った。 青山サンにとって… 私は… ただの… 被写体。 モデルなんだ。 青山サンは、きっと私の気持ちを知ってる。 私が青山サンに特別な感情を抱いていることを…。 だから、今の自分の気持ちを詳しく話したんだと思う。 “お前には惹かれるものがナイんだよ”って教える為に。 もし、私が青山サンに好きな人がいるか聞かなかったら、きっと自分から話したんだと思うわ。 .
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