つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「…………。」 「図星かしら?」 有坂サンは、私を後ろから抱き締めたまま話始めた。 「俺、顔に出てたか?」 「辛そうな顔をして亜夢を見てた。」 「そっか…。亜夢を忘れるには、どうすればいいと思う?俺、亜夢を好きだって自覚した瞬間失恋したんだよ。遥人いるし。アイツら相思相愛だし。それを壊してまで奪う気ねぇし。」 有坂サンの吐息が耳に当たって何だかくすぐったい。 「そんなの簡単よ。他に好きな女の子を作ればいいじゃない。」 「それができたら苦労しねぇよ。………はぁ。ライカは?好きなヤツいんの?」 「いるけど…。私も失恋したのと同じね。」 青山サンの顔が浮かんで、心臓がトクンと跳ねた。 まだ好きなのかしら? 「ふーん。じゃあ、俺達似たようなモンだな。このまま慰めあっちゃう?」 「言っとくけど、好きじゃない男とセックスしないって決めてるの。虚しいから。」 .
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