つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「有坂サンが部屋に行ってる間、ずっと一人だったんだけど。」 「いいから早く入るぞ?俺は、ライカと風呂入りたいの。」 本音は、そっちね。危ないとか関係ないじゃない。 「嫌よ。何で、有坂サンと一緒に入らなくちゃいけないわけ?」 「付き合ってるんだから別にいいだろ?ライカの裸見たい。」 「ホント、直球ね。」 「俺、回りくどいこととか駆け引きとか嫌いなんだよ。好きか嫌いか。ヤるかヤらないか。風呂に入るか入らないか。そのニ択だけ。ま、ライカの場合は…好き、ヤる、風呂に入るしかないけどな。」 「何、それ。私、選択できないじゃない。」 「お前に選択なんてさせねぇよ。もう一つの方を選ぶから。」 有坂サンは、キッチンに入って火を止めると私を抱き抱えた。 「!!ちょ…何すんのよ!!」 「ん?風呂に入るに決まってんじゃん。こんな、ウマそうな女を目の前にして指加えて待つとかそんなドMなことしねぇよ。それに、遠慮しねぇって言ったろ?」 「だから、遠慮しなさいよ!!」 .
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