つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「有坂サンって、料理できるの?」 「普通にできるけど?父さんが、料理作るのが好きでさ…遺伝ってやつ?」 へぇ… 「意外ね。」 「つーことで、朝飯は俺が作るから。ライカ、ちょっと来いよ。」 「何?」 思わず、有坂サンに近寄ると… 「ちょ…」 おもいっきり腕を引っ張られて有坂サンの上に倒れた。 そのまま、有坂サンは私を横に移動させ腕枕をしてギュッと抱き締めた。 「今日は疲れただろ。このまま寝ろよ。こんな風にされて寝るのは嫌いか?」 「嫌い…じゃないけど…。電気消さないと…」 「お前が寝たら消すから…。」 有坂サンは、私の額にチュッとキスをすると優しく頭を撫で続けた。 落ち着く… 不覚にもそう思ってしまった。 前に付き合ってた彼氏は、当然落ち着くわけもなかった。 そもそも、こんな風にされたことなかったし。 青山サンもドキドキはしたけど、落ち着かなかった。 .
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