つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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私、頭がオカシクなっちゃったのかしら? 有坂サンを好きになろうとしてる自分がいる。 妊娠するのが怖いなら、有坂サンが何て言おうとピルを飲み続ければいいのに… 明日から飲むのをやめようと考えてる自分がいる。 万が一、妊娠したら産んで育てようとか考えてる自分がいる。妊娠、出産、子育てなんて簡単に考えてできるもんじゃないけど。 そもそも、私は有坂サンとピルの話をしている時点から彼とセックスすることを前提で話をしていた。 「………はぁ。」 「どうした?ため息なんかついて。」 「ホント、催眠術にでもかけられたみたいだわ。私じゃないみたい。私、有坂サンを好きになろうとしてる。」 「あはっ。そりゃいいことだな。」 有坂サンは、ニカッと笑って私の額にチュッと軽くキスをした。 「もしかして、全部計算なわけ?私がこうしたら好きになる…みたいな。」 「別に計算じゃねぇよ。ただ、ライカの願望がわかっただけ。」 .
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