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少女は「わぁー!!パン屋のお兄ちゃん、ありがとう!!」とはしゃいでいる。
少年は涙を含ましているメイスンに、少年も瞳をうるうると振るわせて帽子を脱ぎ、一礼した。
「ありがとう。この恩は忘れません!!」
涙を耐えて
「僕に対しての恩はいいんだよ。君がこれから出会う人に対して同じ様に優しくしてあげればいいんだ。」
「この女の子は妹かい?」
少年も少女も同時に頷いて、少女は満面の笑顔だ。
「妹を必ず、守り抜くんだよ。またおいで」と少年に笑顔で伝えた。
二人は一礼を改めてして、店を出た。
あの日の事を…
悔やんで、悔やんで。
悲しくて、悲しくて。
もしかしたら、もうスフィーシにしてあげられる事がないと思うと涙が溢れてくるばかり。
先程の少年達が羨ましくも感じたのだ。
少年と少女がミシェッタのパン屋で一つのパンを買う。
この光景が自分達ではなかったのが、
胸を裂く程に強く締め付けた。
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