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というか、何この占い師。
占い師なんて詐欺師まがいの胡散臭い職業だが、これは酷い。
その時、俺の脳裏に電光の閃きが訪れた。
謎は全て解けた!
つまり、白馬の王子では無く白歯のお爺様ということだ。
それならそこら辺にいるし、婆さんとも釣り合う。
こうして真実が明らかになった。
が、
……うん。
俺の実生活で何の役にも立たない上、超どーでもいい。
「はい、じゃあ、次の人」
「僕の髪をふっさふっさにするにはどうしたらいいですか?」
ちょっと頭皮が寂しい中年男が占い師へ身を乗り出す。
「お門違いです。アデランスなど各種発毛機関に行って下さい。方角は北が吉っぽい。はい次」
どうやらお代を返還させないため、最後に無理やり占いをくっつけたようだ。
なんて守銭奴。
そうこうしている内に俺の番が来てしまった。
待て、まだ心の準備が!!
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