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……うん。
回想を挟んでみたが、この非合理的かつ非科学的な宣告が為される必然性或いは論理的根拠を見出だすことができない。
この断崖絶壁の背理の前で、俺はあまりに無力だった。
「……俺は人類と恋愛できないのか」
薄々そうではないかと感じていたが、改めて指摘されると何気に凹む。
そもそも恋愛感情とは一般的に異性に対して働くものであり、種を残すという生物の宿命を果たすための機能なのだろう。
人間が動物に対して恋愛感情を抱くというのはこの原理に反する。
しかし周知の通り、非生産的な同性愛は存在するし、馬とロバが交配可能なら異種間の恋愛というのも成立するかもしれない。
それなら人と小動物の恋も……
待て。
お前はこの「成分:胡散臭さ100%」の占い師の言葉を肯定するのか?
諦めてしまったらそこで終わりだ。信じるんだ世間を、常識を。さあ、反論の糸口を探せ。俺の理論はまだ終わっていない!
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