言いたかったよ、ずっと…

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あの頃の僕は 無邪気に“好きだ”と言えるほど 幼くはなく、 うまく気持ちを伝えるには たぶん幼すぎたんだ 小さい頃から一緒だった 泣くときも、笑うときも 怒られるときも、 必ず僕の隣には君がいた 一緒に笑ってくれる君 一緒に泣いてくれる君 それが当たり前すぎて 好きなんだと自覚しても 僕は何も変わらなかった 変えられなかった この関係が壊れるのが怖くて 君が離れていくのが怖くて 『いつも一緒』 きっとその変な余裕から 『いつも』が『明日こそ』 『明日こそ』が『そのうち』に いつの間にか 変わっていってしまったのかもしれない 目が合うことも 言葉を交わすことも 今の僕達には 遠い過去のことみたいで… 気づいた時には 君はもう 僕の隣じゃなく 他の 僕の知らない 他の誰かの隣で 笑っていた 好きだった ホントに好きだった 今でも君を… 今ならきっと… 大人になった今の僕なら 変な意地や 照れくささなんて振り払って きっと素直に 伝えることが出来るのに… 昔も今も そして、これからも… 俺は君を…
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