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ギュール「ロゼ、止めておけ。サンにトラウマが出来てしまう前に」
ロゼ「チッ……おい、そろそろ服着れただろ?」
ユーリ「えぇ。私とリツカはね…ただ、マナがまだ」
ロゼ「遅くなりそうなら手伝ってやれ。さすがに夜になったら幾らオレでも城の中には入れないからな」
マナ「わ、私も入れないんですか!?」
中から焦りの声が聞こえ、それがマナだと気付くのにはさほど時間はかからなかった。
ロゼ「あぁ、防犯の為に駄目らしい。お前、そこに住んでんのに知らなかったのか?」
ロゼが呆れて溜め息をすると、静かに扉が開き…マナが泣きながらロゼの胸へと飛び込んで来た。
マナ「っ…ひっ…く私はどうすれば良いのですか?グスッ…私、行く所が無いです。ど、すれば…い、ですか?」
ロゼ「別に行く所が無いといったわけじゃ無い」
ロゼの言葉にマナは驚き顔を上げた。
マナ「…なら、どこに行けばっ!」
今だに大粒の涙を流しているマナの頭にロゼは自分の手を乗せ、優しく撫でた。
ロゼ「落ち着けよ、大丈夫だから。とりあえず今日はオレの部屋に泊まれば良い。朝になったら送ってやるから…わかったか?」
マナ「…はい」
まだ撫でられているマナは気持ち良さそうに目を細めてほんのり朱い頬はロゼ撫でていない方の手で包まれた。
それにより更に朱くなるマナの頬だった。
ロゼ「大丈夫か、顔赤いぞ?熱でもあるだったら早く寝た方がいいな」
マナ「あっ、だ大丈夫です。ね、つは無いですから…」
ロゼ「来い」
マナ「ぅえ?ひゃッ…ロ、ロゼ様…そんなに引っ張らないで下さいぃ~…」
ロゼはマナの言葉には耳も貸さず、グイグイとマナを引っ張って行った。
ユーリ「マナったらすっかりアイツにベタ惚れね」
リツカ「ん…」
ユーリと、リツカが話している間…サンは相手にされずに落ち込み、ギュールはそんなサンをなだめていた。
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