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家に帰るとソイツはいた。
あたかもここが自分の家だと言わんばかりに俺が買っておいたポテチを食べながらテレビを見ていたのだ。
「んあー?」
そいつは首を動かし後ろを見た。
少し茶のかかった肩のあたりまで伸びている髪をなびかせ、その黒い大きなくりくりっとした目が俺の姿をとらえている。
「なんや、もう帰ってきたんか。まだ4時前やで?部活入ってないんか?」
俺の知り合いには関西弁を使う奴など一人もいない。
というかその前にコイツどうやって家の中に入ったんだ?
戸締まりはしっかり確認したはずだけど・・・・・・。
「さっきから何ボーっと突っ立っとんねん。座ったらええやんけ」
「あ、あぁ・・・・・・」
言われた通り彼女のテーブルをはさんだ右隣に座る。
これって夢?
そーだ、夢に違いない。
そもそも戸締まりしたはずの家に人がいること事態矛盾してるじゃないか。
いやーそれにしてもリアルな夢だ。
なんたって手の甲をつねったら痛みが出てくるくらいリアルなのだから。
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