第1章:『戸締まりはしっかり確認した方がええで?』

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この世に生を受けて16年。一度も彼女が出来たことがない。 昔、結婚の約束をした事もない。 「(ピッ)」 「何テレビ消しとんねん!!今から今年注目の新人芸人が出るんやで!?見たいとは思わんのか!?」 テレビの電源を消した瞬間に勢いよく立ち上がり熱弁をふるってきた。 それよりも――― 「身長小さいな」 目測だが140cm位しかないのではないだろうか。 「身長のことに触れんなボケェ!!」 めっちゃキレた。 「ウチはまだまだこれからやねん!!そのうちボン・キュ・ボンのモデルみたいになんねん!!」 そんなことはどうでもいい。 それよりも重要なのは電話での言葉とコイツの正体だ。 「聞きたいことがいくつかあるんだが」 「何やねん。M-1に使うネタでもできたんか?相棒」 少女は怒りが収まったのかもといた位置に座り直してテーブルの下からポテチを取り出して食べ始めた。 そのWコンソメは台所の上にある戸棚に入れといたはずなのだが・・・・・・。 いったいどれだけ荒らしたんだ?
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