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「お前の相棒になったつもりもなければM-1に出るつもりもない」
「何や、ツレへんのぉ。で、聞きたいことってなんやねん」
ポテチの食べかすがカーペットの上にパラパラと落ちていく。
・・・・・・あとで掃除させなければ・・・・・・。
「取りあえずお前は誰なんだ?」
「ウチ?ウチの名前は空獅子紅葉や。紅葉って呼んでくれや」
空獅子?
そんな摩訶不思議な名字の奴知り合いにいたか?
「では空獅子。次の質問だ」
「紅葉って呼べ言うとるやんけ!!名字で呼んでくれるなっ!!」
・・・・・・食べ物の恨みは恐ろしいと言うことをおしえてやろう・・・・・・。
「聞いたところによると、お前は俺の婚約者らしいが本当なのか?」
すると空獅子の顔は疑問の色を浮かべた。
「婚約者?何言うとんねん。アホちゃうか?」
空獅子はそこでいったん区切りポテチを口に運び話を続ける。
「それ言うたの椿さんやろ?」
俺はコクリと小さく頷いた。
するとポテチを口に運んだ彼女がやっぱりなと言いたそうな顔を向けてきた。
「椿さんの言うたこと何でもかんでも信じたらアカンやろ。あの人ほとんど冗談しか言わへんのやから」
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