レッスン

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 私は、顔を真っ赤にして答える。 「いや…なんだか、凄く、素敵な歌声だなあって思って…」  そんな私を見て、先生は、にやっと笑って言う。 「なんだか、恋してる顔だな…」 「!!?」  私は、一瞬、頭が真っ白になった。 「って、冗談、冗談。男同士で、んなこと言ったら、皐月君も、怒るよね。2人とも、中性的で、かわいいからついね」  先生は、ガハハと笑いながら、そう言う。  その笑い声で、我に返った。 「そ…そうですよ。からかわないで下さいよっ」  思わず動揺してしまう私…  恋って…恋してるってそんなっ…確かに、凄く、素敵な声だけど…てか、僕は、男として仕事するんだしっ。 「君も、一馬君に、負けないように、頑張らないとだぞ!」  先生は、そう言うと、ぽんぽんと私の頭をなぜる。  そうだよ!ユニットでやるんだから!本当足引っ張らないように頑張らないと! 「はいっ!」
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