憧れ

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 そんな彼を見て、私は、感情が溢れる。 「僕、デモテープをもらってさっ。君の歌声聴いて本当素敵だなって思ってさ」  そう。感動したこの気持ちを、伝えずには、いられなかった。 「ほめすぎだよ…」  戸惑う彼も気にせず、私は、興奮して続ける。 「本当だもん!本当に本当!」  一馬の顔は、一段と赤くなる。  ふと私は、彼の持っている物に目が止まった… 「あっ、それ、何のゲームしてるの?」 「ド○クエ…」 「そうなんだド○クエ…って、僕実はゲームあんまし詳しくなくて」 「じゃあ何で聞いたの?」  と彼は笑う。私は、彼の笑顔を見て、本心がもれる。 「君と、仲良くなりたくて…一馬君だよね。これから宜しくね」  すると、一馬は、優しい笑顔でこう言う。 「カズでいいよ。僕もサツキって呼んでいい?」 「うん。もちろんだよ」
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