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伝説1
(あれ!? こんなに真剣な顔を見るの初めてかも?)
(よ~し・・・チョト意地悪にゃ)
「所長、話が長くなりますから、お茶を入れますね」
「おいしい~♪緑茶を買ってきたんですよ(喜)」
「おいしい緑茶?それは楽しみだ頼むよっ」
(早く話が聞きたいんだけどな~)
「じゃぁ、待ってて下さいね~♪すぐにお持ちしますから」
(助手になって苦節3ケ月、やっと私の活躍の場が来たわ!)
「お待たせしましたぁ」
「こちらのソファーに座ってお話しましょ」
「一緒にどうぞ」
「えっ?い・・一緒に?わ・・分かったよ」
(所長ってば、私が近くに居るといつも落ち着かないみたい?何でだろ~)
「では、鬼切村の伝説をお話ししますね」
「鬼切村は長い間、鬼に苦しめられ田畑は荒れ果て、村じたいが滅んでしまう危機に直面したそうです」
「このままではと、村人達が鬼に悪さをやめてくれるよう懇願をしたところ」
「これより、このさき、村に生まれし双子の姉妹を我の生け贄に捧げよ」
「と、鬼が申したそうです」
「双子の姉妹など、そうそう生まれるはずも無いので村人達も承知したそうです」
「ところが、次の年に双子の姉妹が生まれてしまったのです」
「しかも、その村の村長の孫として・・・」
「所長?どうですか?」
「今からが伝説の核心ですよ」
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