愛君

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愛君

「もう1度聞くよ」 「愛君のような若い娘(こ)がマイナーな村の伝説を、そこまで知っているのは不思議だと思ってね・・・」 「依頼のタイミングも、何より君の事をよく知らないしね?」 「わたし・・・わたしは」 「・・・お話しします」 「あの日、公園で所長に話し掛ける、ずっと以前から私・・知ってたんです」 「何を?知っていたの?」 「所長が探偵だってこと、仕事が無くて、いつも暇だって事も・・」 「所長がいつも、日向ぼっこしてた公園、私の通学路なんです」 「通学路?じやぁ4月からかな?」 「はい。最初は浮浪者かと・・・思って(笑)」 (浮浪者・・・もうオジサン立ち直れないかも(泣)) 「私、探偵に憧れていたんです・・それで所長にラーメンご馳走する代わりにって条件だして」 「所長ってば、ラーメンしか頭に無くて(笑)」 「おかげで、私は助手になれたわけですけどね(笑)」 「なるほどね!それで鬼切村の伝説に詳しいのは?」 「鬼切村だけでは、ないんです・・実は」 「私、昔から伝説・伝承の話に興味があって日本国内でしたら、ほぼコンプリートしてますよ(自慢)」 「おかげで・・合コンでは皆にドン引きされてしまって・・ハッハハハッ(悲)」 「それでは、私の家賃とかの支払いは?どうやって?」 「あぶないバイト??まさか??ほんと??」 「それは・・絶対に内緒にしてくださいよ・・・」 「でないと、私は・・(泣)」
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