そして花火は散り去った

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「…で、コレをひっくり返して、出来上がりです」 メイド仲間の1人があたしの隣りでたい焼きの作り方を教えていく。 流石に初めて作る物だから多少の緊張もあり失敗もしてしまったが、何回か繰り返す内に大分慣れて形の良い美味しそうなたい焼きが次々と生まれていった 試しに一口味見してみる。 出来たての温かい温度とフワフワの食感。 食べた瞬間にクリームの甘みが舌を優しく刺激した ちょっと香ばしい焦げ目もあるが許容範囲だろう。 「…なかなか、良く出来てるじゃないのかい?」 我ながら自画自賛だと思いながらも自分が作ったたい焼きを評価する 「ええ!!流石ジェシカ様!完璧ですわ!」 メイド仲間は顔をキラキラとさせあたしを絶賛した 「忙しいのに伝ってもらって悪かったね」 ちょっとレシピを聞いて作ろうとしたところ、このメイドは作るにはコツがいるのだと言って一から隣に付いて教えてくれた。 正直、確かに慣れなければ難しい所もあり隣にいてくれたのは助かっていた 「そんな!ジェシカ様のお役にたてられてこんなに幸せな事は有りませんわ!! 何でしたら今後世界中のおやつレシピを取り揃えて置きますので是非ともきて下さいませ!」 「そんなにはしなくても良いよ。それで体壊したらそっちの方があたしは辛いしね。…でも、気持ちは嬉しいよ。ありがと」 「ジェシカ様…」 なんてその子が頬を染めて言ったら 「ちょっと!あんただけジェシカ様独り占めするなんて狡いわよ!!」 「そーよそーよ!」 と言って数名のメイド達が厨房に押し寄せてきた 「私だって美味しいお菓子のレシピいっぱい持ってるもん!それに、つまみ食いにきたクラッド王子に絶賛されるくらいおいしいんだから!」 つまみ食いに来るんかい。あの王子は 「ジェシカ様?私なんか家庭料理からグルメ料理…果てはゲテモノ料理まで数多くのレシピを持っていますわ!もし良ければ…その、手取り足取り…キャー!」 いや、流石にゲテモノ料理は必要に迫られない限り作りたくない。 「ちょっと~!アナタだってズルい~!!ぬーけーがーけー!」 「ジェシカ様!私はですね!?」 「あ!私も私も!」 とかなんとか、いつの間にか厨房はお祭り騒ぎになってしまっていた …仕事しろよお前ら…
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