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「…はぁ」
短く出てくるのはため息ばかり。
目に入るのは、材料を買う、可愛い女の子たち。
ピンクや黄色や水色や…
同年代の高校生って、どうしてここまで可愛いんだろう?
それに比べて私は…
黒のTシャツとジーンズに、地味なコートを羽織っただけのダサい格好。
ダメダメだな、なんて、考えてしまうのは仕方ないことで…
先輩も、ああいう可愛い女の子が好きなのかな?
と思うとすごく胸が苦しい。
口ベタだから、
上手く表現できないけど…
本当に大好きなんだと、
嫌でも自覚させられる。
「…がんばる」
そう蚊の鳴くような声で小さく呟けば、私は重い腰を再び戦場へと向けた。
目指すは、
チョコレート売り場!
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