第一章 キリカ降臨

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 今日は祝日でも、かといって長期休暇の最中でもない、極有り触れた月曜日。   となると善良な男子高校生たる俺は必然的に学校に行かなくてはならない訳で、だから俺は今、学校にいた。  私立星ヶ峰学園のA棟四階にある一室。一年C組に、俺の席はある。場所は窓際でしかも一番後ろの席。  教壇側からの死角となり尚且つ風通しのいいこの席は、他の席と比べてこの上なく好条件に違いないが、残念なことが一つだけあった。  それは、隣りの席に馬鹿が座っていたということである。  中学時代からの腐れ縁でクラスまで一緒になった旧友、鉤月礼二(かぎつきれいじ)。  こいつが本当に、面倒臭いから困る。
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