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あたしは急いで東京駅に向かった。
東京発21時20分の新大阪行き最終に間に合うように。
朝、してた胸騒ぎのことなんて忘れてたんだ…。
現実が受け入れられなかった。
その人の…彼のお姉さんの言葉が何度も何度も、あたしの頭を駆け巡った。
電話は、彼の、あたしの大好きな彼氏のお姉さんからだった。
液晶に出てたのは、彼の家電。
お姉さんは…
優しそうな感じがした。
初めましてのあたしに、ていねいに挨拶をしてくれて。
少し間が空くと…
一言だけ…
消え入りそうな声で言った。
彼が…
亡くなったと…。
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