第二章

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あれから数日…。 ぼくはいつもの毎日を送っていた。 もう王子様に会うことはない…。 そう思ってた…。 なのに…───。 「ルナ!見つけたぞ!」 街での買い物中に見つかってしまった。 「王子様…」 「今日こそ僕と来てもらうぞ!」 「…行かないよ」 「だめだ!」 「王子様…」 「さ、行こう?」 差し伸べられた手につかまることを僕は躊躇った。 どうしてこんなにもぼくなんかに執着するのかわからなかった…。 「ルナ」 ぼくの名前を呼ぶ王子様の声は優しくて…。 ぼくはその声につられるように王子様の手をとってしまった。 「さ、僕の城へ行こう。ルナ」 「…うん」 馬車に乗り込み、ぼくは王子様と一緒に城に向かった。 「汝、愛して欲しいと言っていたな?」 「うん…」 「愛してやるぞ。僕が」 「ほんとに?」 「ああ。だから僕と共に城に住むのだ!」 「それは…」 「出来ぬとは言わせぬ。汝は僕の友だ」 きっぱりと言われ、ぼくは口をつぐんでしまう。 城に住むなんて…出来ない。 ぼくには…古城がある…。 あそこだけで十分だ…。 「あの…王子様…」 「サーベルトと呼べ」 「サーベルト様…」
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