第三章

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古城の化け物…。 ルナは確かにそう呼ばれてた。 だけど僕を助けてくれたあの優しさが嘘だとは思えない…。 純粋に僕を助けてくれたとしか…。 下心なんかない純粋な心の持ち主だと思う。 「ルナ…」 あんな綺麗なオッドアイ…見たことない…。 あんな綺麗なオッドアイをしたルナが化け物だとは思えない。 僕にはただ孤独に震える子供にしか見えない…。 あの子はただ誰かに愛して欲しいだけなのに…。 「サーベルト様。噂なのですが、数ヶ月前、古城の化け物は永遠の眠りについたそうですよ。よかったですね。これでサーベルト様は安全ですよ」 「永遠の…眠り…?一人でか…?」 「ええ」 「…さぞ、寂しいだろうな…。一人で眠り続けるのは…」 きっと泣いてるに違いない…。 僕が迎えに行くのを待っているに違いない! そう思ったら居ても立ってもいられなくなり、僕は馬車へ乗り込みルナのいる森へ向かう。 「ルナ…待っていろ…。今僕が迎えにいってやる…」 ガタガタと揺れる馬車の中でただルナのことばかりを考えていた。 森について、僕は馬車を降りて古城を目指す。 一度来た道だ。 すんなり古城へと着いた…。
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