第三章

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だが、古城には大きなバリアーのようなものが張られ、中に入れない…。 「ルナ!これを解除してくれ!」 どんなに叫んでもルナには届いていないらしく、バリアーは消えない…。 ルナが僕を拒んでいるのか? どうして…。 僕が王子だからか? 召使たちに僕に会うなと言われたからか? とにかくバリアーをなんとかしないと…。 そう思い、バリアーに何度も体当たりをする。 だけどなかなか壊れてくれない…。 次いで剣で攻撃してみるが全く効果がない…。 「ルナ…迎えに来たんだ。一緒に行こう?ルナ…」 どうしようかと悩んでいると、端っこの方に綻びを発見。 そこを攻撃し、僕はそこから入り、古城内へ。 「見つけたぞ。ルナ。さ、目を覚ましてくれ」 頭を撫でても、抱き締めてもルナは目覚めない…。 どうしたらいい…。 またルナと話をしたい…。 「ルナ…目覚めてくれ…」 僕はルナを抱き上げ恐る恐る口づけた…。 すると静かにルナの瞳が開かれていく…。 「ルナ…よかった…」 「…ど…して…」 「汝と話したくてな」 「だめ…帰って…。ぼくは寝るの…。ずっと…」 僕を突き離すようにルナは胸を押してくる。
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