208人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
だが、古城には大きなバリアーのようなものが張られ、中に入れない…。
「ルナ!これを解除してくれ!」
どんなに叫んでもルナには届いていないらしく、バリアーは消えない…。
ルナが僕を拒んでいるのか?
どうして…。
僕が王子だからか?
召使たちに僕に会うなと言われたからか?
とにかくバリアーをなんとかしないと…。
そう思い、バリアーに何度も体当たりをする。
だけどなかなか壊れてくれない…。
次いで剣で攻撃してみるが全く効果がない…。
「ルナ…迎えに来たんだ。一緒に行こう?ルナ…」
どうしようかと悩んでいると、端っこの方に綻びを発見。
そこを攻撃し、僕はそこから入り、古城内へ。
「見つけたぞ。ルナ。さ、目を覚ましてくれ」
頭を撫でても、抱き締めてもルナは目覚めない…。
どうしたらいい…。
またルナと話をしたい…。
「ルナ…目覚めてくれ…」
僕はルナを抱き上げ恐る恐る口づけた…。
すると静かにルナの瞳が開かれていく…。
「ルナ…よかった…」
「…ど…して…」
「汝と話したくてな」
「だめ…帰って…。ぼくは寝るの…。ずっと…」
僕を突き離すようにルナは胸を押してくる。
最初のコメントを投稿しよう!