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「あの…私…一ノ瀬 優花(いちのせ ゆうか)って言います…こっちが…姉の一ノ瀬 風華(いちのせ ふうか)です…姉がすいませんでした…」
うぉ~ウサギオーラ全開だ。
「いやいや。こっちこそ、ごめん。勘違いされるような場所にいたから…あと俺は蒼崎大地って言います」
「別にアンタの名前なんか興味ないわよ!初めて見る顔だし、どうせ旅行者かなんかでしょ。さっさと自分の家に帰ればいいのよ」
コイツは…どうしてこう、ツンツンしてるんだ?あれか?今、流行のツンデレか?ツン100%だけど。
「残念ながら俺は、まだ帰らないよ。バイトで1ヶ月ここで過ごすから」
「あんたなんか雇うなんて物好きな人もいるわね」
うっせーよ。居るんだらしょうがないじゃん。
「何処…で…バイト…してるんですか?」
「蒼崎旅館って所だけど…」
「「え~~」」
なんだ?そんなに驚か無くても。
「桜さん…とこだ…」
「あれ?桜さん、知ってるの?」
「色々…お世話になってる…から…」
「そうなんだ。あっ、ヤベ~もう5時過ぎてる。早く帰らなきゃ桜さんに殺される…」
「殺さればいいのよ!アンタなんか!」
あえてスルーします。
「悪いんだけど、そろそろ帰るよ。じゃあまた縁があればよろしく」
「ふん、もう二度と会いたくないわ!」
「…バイバイ…」
………
よかった~間に合った。危うく××××になっちゃうとこだったよ。
「あっ!大地くん!ご飯出来てるよ!」
「お~空、今行くよ」
しかしご飯楽しみだなぁ。
…………
スゲー豪華でした。ただ一つを除いては…
「お~大地、風呂行こうぜ」
来たよ悩みの種が。コイツは蒼崎 慧(あおざき けい)桜さんの息子で一つ年上だ。
「早く行こうぜ!この時間なら女湯に誰かいるかもよ!」
そうです。これが変なおじ…ゲフンゲフン。じゃなくて、コイツもいわゆる残念な奴な訳で。
「やらね~よ。もし桜さんにバレたらどうすんだ」
「バレなきゃ大丈夫だよ」
「あら~慧。何が大丈夫だって?」
うわぁ~。桜さんの後ろに鬼がいる。新手の召喚獣かなんかですか?あれ。
「か…母さん……なんでも…ないよ…」
「慧~。ちょっとこっちに来なさい」
「あ~助けて~大地、何とかしてくれ!」
すまん。生憎と俺には鬼を倒せる召喚獣は所持していないので。
「GO TO HEll」
あっスペルあってる?
「助けて~」
……………
「ギャーーーーース」
怖え~、どっかの魔王の最後みたいだ。
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