依存症
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「冷凍庫、開けてみて。」 彼はあたしの言った通りにする。 空っぽの冷凍庫に、その鍵は如何にも所在無げな顔をする。 彼は溜め息をついてあたしに向き合う。 「ねぇ、抱きしめてよぅ。」 あたしを敵視する家具たちの視線をあたしはモロに受けながら、彼に強請る。 体の大きな彼が、あたしをすっぽり包む。 そのまま吸収されそう。 明け方の、それでもまだ喧騒とは程遠い色をした空が見えた。
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