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「マスタぁー、珈琲入ましたぁ」
「了解です」
東京の超高層ビルの1階入って直ぐを左へ曲がる。すると地味なお店が一軒。
夕方4時~10時までの短い営業時間にも関わらず今日も満席で忙しい。
メニューは不味くては高い珈琲のみ。でも、頼まない人は一人も居ないから不思議な物なのだ。
店員は店の規模にそぐわない3人。それ以外の従業員を客は見たことは無い。
マスターが中心に居る。彼は常にホール。珈琲を入れるのはアルバイトなのだ。
アルバイトは男女各1名。一人は壁にもたれて気だるそうにしている白い髪をした青年。もう一人は珈琲を提供する女子高生。ピンク色の眼鏡が特徴である。
誰も三人の関係について知らない。三人も自分たちについては語らない。
不気味だけど―――何故か立ち寄りたくなるカフェ、倶楽部。
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