22人が本棚に入れています
本棚に追加
まどろみ
意識の底
世界との接続点
音が無音を奏で
無限の色が歌い
意志の本流がせめぎあう
ゆらゆら
ゆらゆら と
波間に漂うように
私はそこにいた
私の境界が曖昧になる『ここ』で
私は成さねばならないのだ
『人』として
『復讐者』として
『王』として
私は滅ぼすのだ
奴らを
完全に滅っする
それだけのために
たった一つの願いの為に
その為だけに
『世界の意志』へと
きた
それなのに
そのはずなのに
何故
『あの子』の顔が浮かぶんだ
何故
『あいつ』の悲しそうな顔が浮かぶんだ
はやく
はやくしなければ
なにもしないまま
なにも果たせぬまま
わたしも消えてしまうのに
どうして…
最初のコメントを投稿しよう!