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彼女の名前はルナ。
外見は犬だが、本人は淑女を主張している。
『って、話してる場合じゃないわ!今すぐ着いてきて欲しいの!森に人が倒れていて…、怪我が酷くて動かせないのよ…』
「はぁ!? 今の季節にかよ。今は森の奴らもおとなしいはずだろ? 」
『いいから早くいくわよ!死体になった方が面倒でしょ!』
「…まぁ確かに。」
渋々と頷く。
『ほらさっさと準備する!』
鼻で背中を押されて急かされる。
「わーかったから、外で待ってろ!」
アタシは自室においてある、いつもの森探索用具一式をつめこんだ鞄と毛布、そして外套をひっつかむ。
「これも、持たなくちゃな。」
最後に封癒石(クラティシェプトル)などの、インストール済みの封石が入った革袋を鞄に突っ込み玄関へと走る。
開け放たれた扉をぬけ、外気の冷たさを気にする暇なくルナの白い巨体に飛び乗ると、ルナは地面へと向かい飛び降りた。
…あ、玄関の扉閉め忘れた。
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