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「ふう……ウルフの奴、遅いなぁ……」
僕はタメ息をついた。
ウルフは、ここで少し待っていてくれと言ったまま、なかなか戻って来ない……。
僕達はあの後、薬草を小屋に置きに行った。
昼食を取って一応僕も含めて三人で薬草を煎じた物を飲んだ。
フィリムはともかく、おそらく今日にはオグローは身の回りの世話を出来る程には元気になっているハズだ。
病気になっている二人を置いてしばらく旅に出るのもどうかとは思ったが、伝説の剣が、早く旅に出ろと言っている気がした。
僕達は置き手紙を残して、夜にこっそりと森を出る。
伝説の剣は、僕が触れると光りを止めた。
その後、剣はウンともスンとも言わない。
街に着き、宿を取り、一夜が明けて現在に至る。
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