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街はそれ程大きくはないけれど、12年間、ずっと森の小屋の中でフィリム、オグロー、ウルフ以外の人に会わなかった僕には、何もかもが新鮮に見えた。
街行く人、客を呼び込む商人、その店に並ぶ品々……。
街並み、街に並ぶ建物その物……。
今立っている場所……石のプレートが敷き詰められているこの道にさえ、面白みを感じる。
…………。
森で暮らしていた時のイメージからすると、彼ならちょっとくらい逸れても、見付けだしてくれそうな気がする……。
ここは言い付けを破って、探険でも始めてしまおうか……。
そんな事を考えていると女の人が、僕にぶつかって来た。
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