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「『なにか!?』じゃないだろう、今僕の財布どころか剣まで持って行こうとしてる!!」
その人は本気で全く気付かなかったというそぶりで、ワザとらしく言った。
「あらやだ、私ったら手癖の悪い……。
(チッ、こいつだったらバレそうにないと思ったのに)
それじゃあ、失礼」
僕の財布と剣から手を離すと、その女の人は去って行く。
なにか……一度僕の方から顔を反らせて、ボソッ……と何かを言ったような……。
「……何だったんだろう、あのこは?」
僕はハッキリ言って世間知らずのハズだ。
街の人々とは、普通ああいう物なのだろうか……??
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